概要

東京大学海洋研究所共同利用シンポジウム
海洋GISと空間解析 - そのサイエンスと未来 -

日時:2003年12月11日(木)~12日(金)
場所:東京大学海洋研究所(東京都中野区南台1ー15-1) 講堂
http://www.ori.u-tokyo.ac.jp/
コンビーナー:齊藤誠一(北大院・水産)・小松輝久(東大・海洋研)
後援:Fishery/Aquatic GIS Research Group

研究集会の概要

陸域で発展してきた地理情報システム(GIS)の海域への応用は、近年急速に発展している。そのデータベースとして、海洋リモートセンシングデータは,ディジタルデータでかつメッシュデータであることから,GISへ取り込む海洋環境情報として利用されている。たとえば,長期に保存された衛星データを用いて,長期の漁獲量変動の環境要因を解析することもできる。すなわち海洋生物分布と海洋環境との関係を調査するための技術として,リモートセンシングとGISは切っても切り離せないものとなっている。これまで陸域中心に発展していき陸域GISと海洋GISとの違いは、1)4次元 (x,y,z,t)の地理情報システムである、2)海洋現象はダイナミックである、3)海洋リモートセンシングとモデリングの統合化の道具である、4)リアルタイム利用のためにネットワーク活用が必要である、などがあげられる。本研究集会では、海洋GISの現在利用されているサイエンスの側面と未来の利用分野を展望することを目的とする。特に漁業の分野ではリモートセンシングとGISとを組み合わせた水産海洋学的研究の発展,沿岸域管理への応用,沖合漁業管理・資源管理への実用化などが期待されている。本研究集会に、我が国の第一線の海洋GIS関連研究者を集めて、現状と今後の課題について議論することは、我が国の海洋学、水産科学の学問分野のみならず、漁業、海洋開発、海洋保全など産業的な面からも意義有るものである。